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復職衛生士インタビュー

第1回 神保明美 歯科衛生士

神保明美 歯科衛生士今回は、復職のご経験がある歯科衛生士、神保明美さんにインタビューしました。神保さんは、休職中の歯科衛生士の不安解消や復帰後の相談などを目的として、歯科衛生士仲間でサークルを立ち上げるなどご活躍中です。

神保様は休職と復職のご経験があると伺いましたが、休職の期間はどの程度あったのでしょうか?

[神保歯科衛生士…]
最大1年半の時と10ヶ月があります。

2回あるのですね。休職の理由は何だったのでしょうか?

[神保歯科衛生士…]
第1子の妊娠出産等で1年半。そして、第2子妊娠出産等で10ヶ月です。どちらも勤務中に切迫流産になり、入院が必要になったため休職しました。 ちなみに第1子妊娠中勤務していた所は、関東在中。第2子の時は東北に住んでおり、職場が異なります。

2回とも切迫流産とは本当に大変でしたね。女性の職業とも言える歯科衛生士にとって、やはり妊娠・出産は大きなテーマなのでしょう。ところで、このような状況を乗り越えられて復職されている訳ですが、休職中は歯科に関する情報収集や勉強などなさっていましたか?

[神保歯科衛生士…]
復帰を前提としてた訳ではないですが、時間があるので興味のある分野や今後為になる書物などを読んでいました。

では、復職のための就職活動をするに際して、不安はあったのでしょうか?

[神保歯科衛生士…]
住み慣れた関東から移住した為、つてもなく情報収集の術がなかった事が何よりの不安材料でした。地域により衛生士の仕事内容(先生から要求される内容)が異なりますから。特に違法行為については不安でした。

確かに、就職活動上、知り合いからの情報は重要ですよね。また、地域により要求される仕事内容が異なるという点も不安ですね。
ところで、一般的に、新卒と比べて受け入れ先が少ないと聞いたことがありますが、ご自身や周りでそのようなご経験はございますか?

[神保歯科衛生士…]
私は過去に人事に携わったことがありますので、その経験上、新卒を好んで採用する医院があることも確かです。

しかし、過去の医院での経験を価値があるものと評価して、採用する医院もあります。 私の住んでいる地域では、未だに衛生士不足で、新卒の確保が難しいこともあると聞いていますので、必ずしも新卒重視思考では無いと感じています。衛生士なら40代50代も採用しているところもあります。

  ちなみに、関東で勤務していた医院では、新卒を入れたこともありましたが、色々考えるところがあり、結局、キャリアのある衛生士を優先的に採用していました。

なるほど、必ずしも不利とは言えないのですね。では、復職活動で、ご自身が特に注意されたことや努力されたことがあれば教えて下さい。

[神保歯科衛生士…]
まずは、生意気な衛生士と思われないようにしました。(笑)ただ、私なりのプロ意識も分かって頂きたいので、他の若い衛生士や独身の衛生士には無いチャームポイントをアピールするよう心がけました。特に、キャリアが出てくると、言葉に力が備わってしまう傾向があるので、謙虚な姿勢・感謝の気持ちを忘れず、初心を忘れないように勤めました。

謙虚な姿勢・感謝の気持ちですね。とても参考になります。さて、実際に復職された後、戸惑ったことはあったのでしょうか?

[神保歯科衛生士…]
ありました。10才以上も年の違う若いスタッフからのプレッシャーや、診療における諸々の方針などに戸惑いました。それと、デジタル化していたのには本当に戸惑いました!

確かに、私が知っている衛生士の方もパソコンには戸惑ったと言っています。ところで、新卒よりも復職衛生士の方が、仕事上のキャリアだけでなく、人生経験も豊富な訳ですが、それらの点は仕事上有利に働くのでしょうか?

[神保歯科衛生士…]
人によると思いますが、あると確信しています。もっとも、復帰衛生士でも、心がけ次第では、悪い印象を与えてしまうこともあると思います。悪い印象を与えることで、今後復帰を希望している衛生士の枠が狭くなることは避けたいところです。

ご自身が思われる歯科衛生士という仕事の魅力、意義などを教えていただけますか?また、休職の前後で変化はありましたか?

[神保歯科衛生士…]
院内での信頼関係を作れること、人の役に立てること、お金では買えない医師やスタッフとの関係、患者さんの信頼と「有り難う」を頂けることが魅力だと思います。衛生士しか出来ない仕事、衛生士しか察することが出来ない目線、それにより患者さんや医院の負担が軽減された時の充実感は他では得ることが出来ないと感じております。独身から結婚、そして妊娠・出産を経て、同居。この一連の経験は衛生士として仕事をしていく上でとても貴重であると思います。若い頃に比べて、より密接に、そして地に足のついたアドバイスを、幅広く患者さんに提供出来るようになったと実感しています。休職中は、二度と歯科業界に戻るものか!と思ったりもしましたが、子育て中のお母さん同士の何気ない歯磨きの相談に熱くなってしまう自分に気付いたものです。仕事から離れたことで、かえって自分が衛生士の仕事が好きであることに気付きました。復帰前と後では、心構えも違うと思います。復帰できるという事は、家族も含め、周りの方の理解や協力があるからです。歯科医院に「迎えて下さる環境」にも感謝しなくては!と気付かされました。認めて下さり、温かく迎えて下さった先生・スタッフの皆には本当に感謝です!

最後に、復職を考えている歯科衛生士の方々へ、アドバイスをお願い致します。

[神保歯科衛生士…]
探せば、信念を貫けば、きっと自分を必要だと、経験値に価値を感じて下さる環境に出会えると思います。あきらめず、お互い衛生士を楽しむことを忘れずにやっていきましょう!

インタビューを終えて

神保さんからお話を伺い、休職してブランクがあっても、就職上必ずしも不利ではなく、活躍できるチャンスも十分にあるのだと実感しました。 もっとも、復帰することに躊躇している衛生士がいるのも事実。特に、地域的・金銭的な問題で研修会などへ参加できない休職中の歯科衛生士は多く、復帰に躊躇してしまう要因であると、神保さんは分析されていました。最後に、神保さんは、「私達が立ち上げたようなサークルが全国各地に作られ、その輪が広がることを期待しています。可能性のある休職中の衛生士が埋もれないように、少しでも自分が踏み台になれたらと考えています。」とおっしゃっていました。 これからも頑張って下さい。応援しています!